2013年1月1日火曜日

Another op'nin', another show


あけましておめでとうございます。
年末から大好きなコール・ポーターの曲が頭からずっと離れません。

新しい一年の幕開け。
今年はどんな一年になるんだろう。
楽しみです。

2012年1月3日火曜日

謹賀新年


今年はひさしぶりにゆっくりとしたお正月を過ごしています。
2012年がみんなにとって健やかな一年となりますように。

2011年11月21日月曜日

かぜ

このあいだから嫌な予感がしていたのだが、
先週ついにかぜでダウンしてしまった。
悪寒と吐き気が波状攻撃のように襲ってくる。
たぶん急激な寒さに身体がついていけなかったのと、疲れとストレスが原因だ。
週末から今日にかけては、ゆっくりと静養させてもらい、
何とか食欲もお腹の調子ももとに戻って、明日からは仕事にも復帰できそうだ。
ほんとうは学生の演奏会にも行く予定があったのだが、
行けなかったのがとても残念だ。

うちの近所に、ラッピング商品や雑貨をとりあつかう大きなお店がある。
このあいだまで、ハロウィンのグッズが店頭にいっぱい並んでいたのが、
気づいたら、クリスマス一色になっていた。
今年ものこりあと一ヶ月とちょっと。
ラストスパートだ。

お医者さんによると、かぜが流行っているらしい。
みなさんも温かくして、風邪などひかれませんように。

2011年10月23日日曜日

充実感、ということ。

イギリスから帰って、はや1ヶ月。10月ももう終わりだ。

11月には、5日(土)、6日(日)に東大駒場キャンパスで開かれる日本音楽学会の第62回全国大会で発表する。6日のラウンドテーブル「実践に基づく研究と大学」で、パネリストのひとりとして、最近のヨーロッパの音楽大学や音楽院における制度改革の動きと、その中で新たに盛んになりつつある「実践に基づく研究 practice-based research」という研究領域の可能性、またそれが音楽学に与えうるインパクトについて、パフォーマンス研究という切り口で話す予定だ。

音楽パフォーマンスの研究は、これから自分自身も取り組んでいきたいと考えている分野なので、それにむけてキーコンセプトや方法論の整理ができればと思っている。

帰国して以来、授業、原稿の執筆、研究……、とあわただしく、息をつく暇もないくらいに、とにかく仕事をこなす日々が続いているが、そんな中、僕にとって生活の重要な一部となりつつあるのが、トレーニングである。

半年ぐらい前から、ボディビル選手として活躍されている太田祐宇樹トレーナーにお世話になりながら、週2〜3回、ジムにトレーニングに通っている。以前の僕なら考えられないことだが、今では体を動かすこと、汗を流すことが、とにかく楽しい。まだまだだけれど、以前よりも体力もついてきたし、体つきも少しずつ変わってきたような気がする。

運動経験0の僕にとって、太田さんの存在はとても大きい。自分ひとりでは到底ここまでできなかったと思う。昨日のトレーニングでは、「TRX」という新しいトレーニングを行った。サスペンション器具を使って全身でバランスをとりながら筋トレを行うのだが、動的なトレーニングなので、キツいけれど、体を動かす楽しさもある。

体は嘘をつかない、というのは本当で、頑張れば、その分だけ、成果が目に見えてあらわれてくる。もちろん、一朝一夕にはいかないけれど。でも、トレーニングの翌日、筋肉痛になると、昨日はがんばったなあ、と充実した気持ちになる(笑)。今日も腰から背中にかけてがバキバキになっている。たぶん、昨日のデッドリフトのせいだ。

なんだか変かもしれないけれど、でも、仕事以外に充実感を得られる時間をもつというのは、人生においてすごく大切なことだろうと思う。

明日からまた1週間が始まる。学会発表の準備にもそろそろ本腰を入れないと。

みなさんにとっても、今週が充実した1週間となりますように。

2011年8月24日水曜日

オールドバラ滞在記・3


久しぶりの更新になってしまいました。オールドバラに来て、はや1ヶ月が経とうとしています。

オールドバラでは、小さなコテージを借りています。東京のような都会とは違って、小さな田舎町ですから、暮らしていれば、自然とご近所付き合いも生まれくるものです。お隣のマジェリーさんは戦争が終わった年にオールドバラにお嫁に来て、もう68年もこの町に暮らしているとのこと。このあいだ、立ち話をしていたら、ブリテンが犬を連れて散歩しているのをよく見かけたわよ、と教えてくれました。昔、マジェリーさんが働いていたお店にもよく買い物に来ていたそうです。そんな町に来ているんだなあ、と少し感慨深くもある今日この頃です。

先日、イギリスに遊びにきていた友人と、ブリテンの暮らした「レッドハウス」と呼ばれる家を見に行きました。マジェリーさんの話を聞いていてふと思い出したのが、一階のリヴィングルームの隣に、小さな犬用玄関(とでも言うのでしょうか)があったことです。ブリテンが犬を飼っていたという事実は、伝記などにも書かれてあったのでしょうが、すっかり読み飛ばしていました。しかし、そうした小さな事実の数々を自分自身の目や耳で確かめることで初めて、ブリテンという作曲家に対する自分なりの理解が深まってきているような気もしています。

 (ブリテンとピアーズが暮らした「レッドハウス」)

オールドバラに暮らしながら、なぜブリテンがここを生活と創作の場として選んだのか、ということを考えることがあります。この滞在期間中、オールドバラとロンドンを何度か行き来したのですが、時間もかかりますし、不便きわまりありません。もちろん、車があれば、そこまでたいへんではないのかもしれませんが、それでもここが「僻地」であるということにかわりはないでしょう。しかし、彼はここを拠点にし、ここで作品を書き、仲間たちを呼んで新作の構想について語らったり、友人とゲームやテニスをしたり、また親しい音楽家たちを招いて音楽祭を開いたりしました。

もちろん土地への愛着もあったでしょう。と同時に、ここに暮らすことで、彼はある種の共同体を夢見ていたのかもしれないなあとも思います。音楽は共同体のものでなければならない、というのが、彼の創作の根本にはありました。その彼なりの共同体の考え方(たぶん、思想というほどの体系だったものではなかったはずです)や、それと付随する「occasional music」の問題は、実はこれまでブリテンの研究をしてきて、僕としてはあまりぴんと来なかった部分だったのですが、ここで暮らすうちに、何かある、と思うようになりました。これについては、今回の滞在の目的でもある研究中の課題の中で、自分なりの答えを見いだしていきたいと思っています。

 (ブリテンとピアーズは、フォースターのエッセイにも出てくるAldeburgh Parish Churchの墓地に眠っています)

書きたいことはまだまだ山のようにあります。プロムスのスティーヴ・ライヒ75歳記念コンサートに行ったこと。それと友人とグラインドボーン音楽祭にブリテンの《ねじの回転》を観に行ったときのこと。《ねじの回転》というオペラに関してや、また心理劇としてのこの作品を見事に舞台化していたJonathan Kentの演出についても、ぜひ書いておきたいことがあります。が、今日はもう遅いので、この辺にしておきたいと思います。

この夏のイギリス滞在も残すところ、あと1ヶ月ほど。スケジュールもかなり立て込んできました。9月の最初の土日には、ケンブリッジ大学でブリテンと文学に焦点をあてた「Literary Britten」というカンファレンスがあり、それに参加してきます。来週から再来週にかけては、いよいよBritten-Pears Libraryでの資料研究もスタート。そして、今月末には論文も一本仕上げなければなりません。ですが、また折々に、それらの報告もふくめて、このブログもつづっていきたいと思っています。

ではまた!

2011年7月25日月曜日

オールドバラ滞在記・2


朝のひんやりとした空気のなか、ブログを書いています。あいかわらず、夜はあまり眠れません。今朝も3時ごろに目が覚めて、何をするでもなく、しばらく読書をしていました。ですが、オールドバラでは、この時間が一日で一番好きな時間帯かもしれません。静かに窓を開けると、冷たい風とともに、カモメやウミネコ、いろいろな鳥の声が聞こえてきます。オールドバラの朝を告げる、美しいサウンドスケープです。

オールドバラという町については、イギリスの作家E. M. フォースターが一編のエッセイ(“George Crabbe: the Poet and the Man”)を書いています。これはオールドバラ出身の18世紀の詩人ジョージ・クラッブに関するもので、日本を発つ前に、東京音大のMさんからコピーをいただき、オールドバラへの旅行中ときどき読み返していました。「クラッブについて語ることは、イングランドについて語ることである」という印象的な書き出しではじまるこのエッセイのなかで、フォースターは町の様子をこのように描写しています。

それは寒々とした小さな場所である。美しくはない。町はフリントを積み上げた教会の塔のまわりに密集し、そこから北海のほうに下って大の字に広がっている。——そして、小石だらけの浜辺に打ちつけては、海がぶくぶくと泡立つさまよ! 近くには、河口の側に波止場があり、ここからの眺めはメランコリックで平たんなものとなる。広がる泥土、塩っぽい共同地、沼地の鳥たちの鳴き声。クラッブはこの音を聞き、このメランコリーを見、そして、それらが彼の詩句となっているのだ。

7/21。ロンドンのリヴァプール・ストリート駅から列車を乗り継ぎ、サクスマンダム駅へ(ここまで約2時間)。そして、さらにそこからローカル・バスに乗って30〜40分。ようやくオールドバラにたどり着いた僕の眼前にも、同じ眺めが広がっていました。北海の荒々しい波、小石だらけの浜辺、海鳥たちの鳴き声。遠浅の海は茶色く濁っていました。波打ち際では、ほんとうに海がぶくぶくと泡のような音を立てています。あ、《ピーター・グライムズ》の海だ、と直感しました。

目の前の現実の風景に物語のなかの情景を重ね合わせるなんて、センチメンタルにも程がありますね。はじめは僕も、オールドバラに行って何が分かるのか、と思っていました。それよりも作品を丹念に分析し、楽譜とテクストを地道に読み解くことのほうがよほど大事なのではないか、と。しかし、実際にこの地に立ってみて、ここに来てみなければ分からないこともたしかにある、と気づきました。ブリテンもたしかに、この音を聞き、このメランコリーを見、そして、それらが彼の音楽となっているのだ、と。

ブリテンの作品をまだあまりよく知らない方には、やはり、まずはオペラ《ピーター・グライムズ》を観ていただきたいです。といっても、いきなりオペラ全編というのはたいへんですから、このオペラのなかから間奏曲を演奏会用に抜粋した「4つの海の間奏曲」をおすすめします。とくに第1曲〈夜明け Dawn〉が僕のお気に入りです。フルートとヴァイオリンによる寂しげな一本の旋律、吹き抜ける風のように奏でられるクラリネットとヴィオラとハープのアルペッジョ、そして低音の金管楽器の打ち寄せる波のようにクレッシェンドし、ディミニュエンドする和音。単純な手法ですが、これだけで十分です。ひとつの海の情景が浮かび上がります。

しかし、これらの間奏曲はまた、単なる海の情景描写ではありません。ブリテンは無言の音を通じて、海に生きる人びとの、そして主人公である孤独な漁師の、言葉にされることのない深い内面も描いていきます。荒々しく波立つ海は、その濁った水面にひとのこころの深淵を映し出してもいるのです。と同時に、これらは作曲者自身の心象風景でもあるとも思うのですが、そのことについては、また改めて書くことができればと思っています。

などと書いているうちに、もうお昼になってしまいました。そうだ、せっかく毎朝早起きしているわけですから、今度、夜明けの海を見に行ってみたいと思います。〈夜明け〉の音楽を思いうかべながら。

2011年7月24日日曜日

オールドバラ滞在記・1


今、イギリスに来ています。これから2ヶ月間、サフォーク州オールドバラというところに滞在して、イギリスの作曲家ベンジャミン・ブリテンの研究(資料調査と論文の執筆)に取り組む予定です。

2ヶ月って、短いようで長いよなあ、というのが、今の実感です。よく長いようで短いとは言いますが、まだ始まったばかりだからなのかも。滞在が終わる頃には、あっという間だったなあ、なんて言っているかもしれません。

オールドバラに着いて3日目ですが、何かと慌ただしかった東京での生活と比べて(とくに7月は、日本を発つ前に山のような仕事をこなさなくてはならなかったので)、驚くほど静かで、ゆったりと時間が過ぎていきます。あまりにものんびりしていて、ときどき不安になるくらいです。時差もまだ抜けていなくて、昼間にものすごーく眠くなり、夜中はなかなか寝つけません。でも、しばらくすれば、この時間の流れにも、慣れて来るのかもしれませんね。

とりあえず、今週は、原稿の仕事と、近々書き上げなければならない論文をひとつ、仕上げるのが目標です。その間に、隣町スネイプにあるモールティングスというホールで開催される若手作曲家によるオペラ創作のワークショップも観てきます。

すでに何枚か、素敵な町の写真がとれました。こちらの様子などとあわせて、随時アップしていきますね。とりあえず、今日の一枚は、町で見つけたかわいい小道です。